『君の名は』をフランスで観た!
2016年の夏に日本で公開され大ヒットとなった新海誠監督の映画『君の名は』。
今年サンタさんがキンドルペーパーホワイトを持ってきてくれたので、これでたまたま日本の本を立ち読みしてたら、新海監督の本が何冊かおススメで出てきた。
『君の名は』って確か昔、鈴木京香が出てたドラマでは?
表紙の絵はあんまり好みじゃないな・・
といぶかりつつとりあえず立ち読みしてみたら。
ほぉぉー。なんか結構面白そうではないか。。
ちょうど息抜きにそろそろ映画行きたいなー、と煮詰まってきていたところだったし。
フランスでは、日本より四ヶ月遅れの年末12月28日から劇場公開。(フランスの映画封切りは毎週水曜日)
チビ太のお誕生会が日曜に迫っているのでそのパーティグッズをゲットしにいく途上、まず映画館へ直行。
人に幸せ願うにはまず自分の幸せから始めるのが私のモットーなので・・
それにフランスは国が力入れてるだけあってまだ映画王国なので、日本在の方にはまじで申し訳ないくらい映画が安い。
朝12時前の回に行くと、ほとんどの映画館である早朝割引きを使えば、でっかい最新式設備を備えたコンプレックスシネマの一室ほぼ貸し切り状態で6ユーロ(今日のレートで730円)・・
ちょいとしたストレス解消には最高っす!
ちなみにこの朝っぱらからの『君の名』には計五名様ご来店!
朝の回は貸し切りだったことも何回かあった。
映画の内容自体は、どこかの評にも書かれていたように結構普通。
彗星が割れた?!・・という事象以外はかなり普通の青春ドラマだった。
いいんだけど、最後ちょっとうるさいくらい二人のポジションと時間の行ったり来たりもある。見てるときは気にならなかったけど見終わって家に帰って考え起こしてみると最後がうざかったような気もした・・
が、とにかくなにより一番感動したのは、日本のアニメはもう宮崎だけじゃないんだなー、ここまで成長したんだなーってこと。
チビ太のクラスのお友達が「トトロ大好き~」と普通の会話で言ってるように、フランスでも日本アニメはかなり浸透しているが、宮崎監督作品が当時のアニメ界で飛び抜けて素晴らし過ぎたうえ、国境を超えた普遍性をもってストーリーを伝えるアニメを作ってたことに留まることなく、
いまや日本のアニメのレベルは神業の域に達しつつある!!
フランスも良質なアニメ制作者として超大御所のミシェル・オセロの作品とかは、うちのチビ太もセリフ覚えるほど繰り返しみてるし(代表作は『キリクー』(KIRIKOU)と『王子と王女』(Princes et Princesses))、先週は同じ監督の新作『イワン王子と変身姫』(Ivan Tsarevitch et la Princesse changeante)も学校のクラス一同で鑑賞に行ってた。
それに去年ジブリが制作に参加して話題になったものの、どうやら日本での評価はあんまし芳しくなかった様子の『レッドタートル ある島の物語』(オランダ人のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督・・この名前は発音するのムリですと)・・
私はメチャいい!と思って感動しまくったんだが、このセリフがないアニメに日本的な抵抗があるのか、あの世界に入りきれない人が多かったのか・・?
とにかく、お題の『君の名は』は15年ぶりに興行収入200億円突破とかですごいことになったらしいが、私はこの映画自身がどうというより、むしろこの映画を通じて日本アニメ映画市場の成熟度を確認したような気がした。
青春ドラマと恋愛ドラマと彗星ファンタジーとタイムリープと、それぞれがひとつの映画のテーマになっておかしくない事柄をがんがん詰め込んでいって、「どやーっ!!」って。
ごちゃごちゃ批判してますが、でも力作です。
ただ本当に心の奥を震わす感動度は・・・
『バケモノの子』の方が上だった。
こっちはなんと続けて二回観ちまって自分でも驚いたほど。
なんでそんなによかったのかはまた別の機会に考えてみようと思う。。