フランスのバレンタインデー
フランスのバレンタインデーには何も起こらない。
女性から男性への告白の習慣もなければ、チョコレートを贈る習慣もなし。
むしろ男性から女性へ花を贈ったりすることの方が多い。
チビ太は二日くらい前にダディ造からバレンタインデーは好きな人にプレゼントを贈る日だと説明され、自分が何がもらえるかワクワクしていた。
クリスマスがまたきたと勘違いしたらしい。
がすぐ訂正されて、どうやらこれは大人の日らしい、と気づき、ママに花を贈るという案が可決されたようだ。
しかし季節はまだ冬の終わり、公園に花を摘みに行っても見つからないのでは、と心配していた。そこで父ちゃんがゴソゴソと何やら耳打ちしていて一安心。
そして14日になったが、どうやらこのバレンタイン計画はすっかり忘れ去られたらしく、私の手元には何も届かなかった。
もしかしたらチビ太はなんかもらったのかもしれんが。
というわけでバレンタインに力が入ったことなどフランスに来てから一度もない。
周囲も全然普通。
それどころか、知人は何歳になってもロマンチックで気の強いフランス人は「バレンタインだからプレゼントや花を贈るなんて馬鹿らしい!私は年中気づいたら花を贈ってくれる人がいいの!!」と言っていた。
そしてそういっている人はひとりではない。
確かに日本のバレンタインとクリスマスは、これでもか、っというくらい買わせるために必死になった商業戦略の日である。
だから自分に関係のある時期が過ぎるとすっかり忘れる。クリスマスなんて子供が小さい時か、カップルしか祝ってない。がフランスのクリスマス(ノエル)は家族で祝う伝統行事なので普段結構ケチなフランス人もこの時期にはプレゼントを惜しまない。
こっちでもバレンタインを機会にモノを売ろうと広告はいっぱい出るが、期待してない相手に何か贈ろうというのはまだカップルになってない人くらいか?
バレンタイン当日にあったことといえば、友人から「子供がおばあちゃんとこに一週間行ってて寂しい〜」と電話がかかってきたことくらい。
きっとこの家も本日バレンタインデー❤ということさえ失念している家庭だと思われる。
ともあれ、このバレンタインデー、昔からなんて居心地悪い日だ!と思ってたので、こういうゆる〜いバレンタインデーを過ごしても全然大丈夫な国に住んでるのはとってもいい。
誰からも期待されず、誰にも期待せず。
もらえたらラッキーだが、もらえなくても誰も恨まん。
いい人生ですな、、ホッホッホッ・・・