海外と日本、卵の賞味期限は違うのか?
「『バケモノの子』と卵かけご飯」という記事で書いた、「海外の卵では必ず腹壊すので止めるよう書いてあるサイトがあった」について。
確かにフランスに住み始めてから、こっちの卵の賞味期限は長いな~ってずーっと思ってた。
鶏の種類が違うのか、湿気とかサルモネラ菌の繁殖率が違うのか。
ま、こんなもんなんやろ、と。
でも卵好きな私、やっぱ気になって調べたみたら、
フランスは生食用なら産卵後9日内、加熱するなら28日内が賞味期限。
対して日本は、生食できる賞味期限は産卵後16日内(夏7~9月)、25日内(春4~6月&秋10~11月)、57日内(冬12~3月)。
アレ?日本のほうが賞味期限が長い・・
法律が変わったんかな?
「海外の卵はヤバイ」と言われるのも悔しいけど、どっかでは言われて当たり前やな、この賞味期限の長さやし、と思ってたんだが、実は日本の賞味期限の方が全然長い??
料理に生卵を使用することへの抵抗感は日本の方が全然少ないと思うが、フランスの普通の家庭でも、さすがに卵かけご飯はないが、生卵を使った自家製マヨネーズや卵白を固く泡立てたメレンゲを入れたチョコレートムースは作る人は作るメニューである(もちろん一生作らん人も多数いる)。
で、冷蔵庫にある卵のパッケージを出してきてよーく眺めてみると、確かに外箱に表示されているのは加熱する場合の最長賞味期限:4/10
でも、中にはいってる卵一個一個には、スタンプで日付らしきものが二つ押されている:
DCP 4/10, 3/13
一個目のDCR(Date de consommation recommandée)というのは賞味期限のこと。
二個目の日付は卵さんが生まれた産卵日。(産卵日の表記は義務ではないので、書いてない卵もある)
この薄いうえちょっと歪んでいるスタンプの日付を読み取るのには一苦労したが、たまにスーパーで卵の蓋を開けてマジマジと時間をかけてチェックしているおばさんがいるのは、これを読み取るためだったんだろか?
日本の卵の包装は透明プラスチックで外から中の状態が見えるのが普通やけど、フランスのは全部紙製なので開けてみないとなにが入ってるのかわからん。
だから、私も割れてる割れてないチェックのために、買い物カゴに入れる前に卵の蓋は一応開けてみるようになった。
(この蓋開けチェックも、住み始めて最初の数年は日本的感覚で、まだお金を払ってないものの蓋を勝手に開けるなんて・・という罪悪感に苛まれてできなかったのだが、いい加減家帰って割れてる卵の多さにうんざりしてこっちでは役に立たん罪悪感は捨てました)
そしてつまりは、
外箱に表示してある賞味期限:
・日本は生食用の短い方の期限を表示
・フランスは加熱調理用の長い方の期限を表示
=> フランスの卵の方の賞味期限の方が長く見える!!
ということだった。
これで長年の疑問が溶けた!!スッキリ。
でも、日本が寒い時期の12月~3月は、卵の賞味期限って突然57日になるん??
夏は16日で?!
すごい違いやね。
冬になると卵のオフィシャルな寿命は3.5倍。
フランスも一応猛暑、っていわれる夏が来る年もあるのに、卵の賞味期限が季節によって変わるとはどこにも書いてない・・
やっぱそこらへんが適当なんかな。
こうして世界は広く、微小な基準も土地に応じて異なるのであった。
(ちゃんちゃん
)