勝利の夜、凱旋門に映写されたフランスのシンボル(2018年7月15日)

ワールドカップ2018年 ★★フランス優勝

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フランス代表チームのユニフォームに2つ目の星が加わった。

昨日のW杯ロシア2018年決勝でフランスがクロアチアを破り、20年ぶりの優勝。

公式ユニフォームの胸に過去の優勝を記念して縫い付けられていた星がひとつからふたつへ増え、本日17時から予定されているシャンゼリゼ大通りでのフランス代表優勝記念パレードに新しいユニフォームで参加しようという熱いファンが早朝からショップ前で行列している。

7月14日のフランス革命祭で戦闘機が間違って空中に描いたフランス国旗を、今回の決勝の新しいシンボルとして採用したファンもおり、パリ中心街のシャンゼリゼ大通りは凱旋パレードを待つファンたちで、昼過ぎから既に一杯になりつつある。

新しいフランス国旗

 

クロアチアのジダンと評される天才ルカ・モドリッチは、W杯最優秀選手の「ゴールデンボール賞」に選ばれるも、やはり優勝を逃した表情は表彰式の間終始強張ったまま。

結局、クロアチアに責められっぱなしだったフランスだが、最小限のチャンスを最大限に活かし、新世代「効率型チーム」が今年のフランス代表の特徴だったと評される結果になった。

クロアチアのマンジュキッチが入れるのを手伝ってしまったゴールから、悲劇の王子さま顔のグリーズマンのPK、MFポグバの華麗なゴール、W杯「ヤングプレーヤー賞」に輝いたエムバペの巧みなゴール。

四点入れてもまだ安心感がない中、69分にフランスGKロリスのミスによるまさかの失点の際には、当日朝からプレッシャー、疲労、責任感の塊と化していたキャプテン、これで万が一フランスが負けでもしたら一生自責の念に苛まれそうなのがあまりに痛い・・・

試合終盤、気づけばテレビの前で正座していた筆者、背筋を伸ばし姿勢を正すとつい正座になってしまうのは日本人の特性か。

試合終了の合図の直後、誰とも抱き合わずにひとり孤独に泣きじゃくるグリーズマンはその内向的な性格ゆえか、甘いルックスゆえか、コメンテーターまでもが「ひとりで泣かせておいてやりなさい」。
しかし確かに彼の冷静で的確なパスがなければ、若いフランスチームがここまで来るのは難しかっただろう。

優勝を決めた直後のグリーズマン(フランス代表)

1998年にはまだ生まれてもいなかった19歳のエムバペを含む若いフランス代表。
勝利したばかりなのに、「こんなに若く優勝してしまったらこの先どうなる?」議論まで既に出てきている。
とにかく、グーグルもいち早くこのフランス優勝を祝福 ↓↓

グーグルのフランス優勝おめでとう!

新しいジェネレーションをここまで引っ張ってきたディディエ・デシャン監督には、選手・スタッフ・ファン一同、ひたすら感謝と称賛の嵐。

現役時代から既にチームメートを支えてきた「ピッチ内の監督」だったが、代表監督に任命されてからもチームが決めるとベンチ前で全身全霊で喜びを爆発させるフランスの金八先生的存在である。
しかし、今やただの国内有名人ではない。今回の優勝で、先生はブラジルのマリオ・ザガロ、ドイツのフランツ・ベッケンバウアーに次いで、3人目の現役代表+監督でダブル優勝を果たした殿堂入りしたのだ。

デシャン監督(フランス代表)

彼の功績を讃え、パリ地下鉄公団はシャンゼリゼ駅の駅名プレートを期間非限定で差し替えてしまったので、パリに旅行者の方はご注意を。(計六駅で変更あり)

パリ地下鉄公団も祝フランス優勝

 

次回、2022年のW杯開催予定地はカタール。
当地の夏の暑さが過酷のせいで開催期間が11月21日~12月18日とずれるため、フランスは史上初の四年五ヶ月の期間、チャンピオンタイトルを保持することができるのもラッキーというところか。

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