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続・コロナウイルス考

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わからない遠い国のことを思うより、その渦中で暮らしている方が気楽だと思う…
こう書き始めたのは、10カ月近く前の2020年半ば、フランスのコロナ禍が怖いと日本で報道されていた頃。

2020年3月から二か月近く、全国的な外出制限が出ている期間は、とにかくこの異例な事態の中、いかに日常に小さな楽しみを見つけ暮らすかだけを考えるようにしていた。どうせ外に出れないのなら、人付き合いや学校づきあいも関係なくなる。ならばこの際、徹底的に家生活を楽しもう、と…

ベランダのセッティングを変え、それまでやらなかったレシピの料理にチャレンジ、鉢植えガーデニングから、余り木材を使ったプランター作り。ご近所の窓やベランダにも花や緑が突然増えたのも、たまたま時期が春だったばかりではないだろう。
当時、不思議だったのが、生活必需品店以外は閉まっているはずなのに大型園芸店が営業していること。でも、これはフランスの大型園芸店にはペットコーナーが併設されていることが多いので、そこで売っているペットの餌(スーパーで買える犬や猫の餌ではなく、鳥のエサや爬虫類用のコオロギなど小型の昆虫の販売)のせいだったのだろうか。

当初は心温まるエピソードだった、毎晩8時に医療関係者に感謝の拍手を送る習慣は、時間が経つとすっかり忘れ去られてしまった。というのも、毎日、同じことの繰り返しに飽きたのもあるが、コロナ禍の進行と並行して噴き出した医療関係者の低賃金値上げの要求の際、数多くの関係者が、「拍手なんていらないから、給料を上げてほしい」という発言をしたために、なんだか白けてしまったというのも大きい。もちろん、皆がそれぞれいい人になった気になって自己満足的に拍手していたわけだし、なにより、外出制限期間中はこれが一日の時報であり、唯一社会に参加している的な団結感を感じられる瞬間だった。でも、自分たちが勝手にやっていたのだから、「そんなもんいらん」と言われるのも勝手と受け入れねばならぬのだろう…

ただ、あの頃の束の間の結束感が、事情が変わった2021年の今となっては少し懐かしい気がする。
いつ終わるとも知れず、でも誰もがさほど続くとも信じたくなかった一年前の出来事。

2020年『緊急事態宣言』が発表された始めた時期は以下だった。

1月30日 世界保健機関(WHO) 
1月31日 イタリア
2月23日 韓国
3月23日 フランス
3月13日 アメリカ
3月18日 オーストラリア
3月20日 ブラジル、モロッコ
3月23日 フランス
3月24日 セネガル
3月26日 タイ
3月30日 メキシコ
4月7日   日本

 

そして、この日以来、このウイルスの物語の顛末は、相変わらず来ない。

フランスは2020年の初め、「マスクは感染防止に効果がないからする必要はない」し、「薬局で売られているマスクは医療関係者にまず行き渡るよう、一般人は購入しないように」という、日本的視点から見るとトンデモない発表を、政府保健省大臣が堂々としていた。
それが、半年後には、手のひらを返したように、全国民にマスク義務を課したというのは、ある意味すごいことだ。無知から来る情報不足なのか、はたまた情報操作なのか。
とにかく、ここ一年、我々一般市民は、政府発表に右往左往し、今日もまた、保健省のヴェラン大臣がこう言った、カステックス首相がどう言った、マクロン大統領がああ言ったを聞かざるを得ない。それによって、政令が変わるからね。で、マスコミは、他に報道するニュースがなければとりあえず、その発言の分析に各方面の権威を招いて時間を割いている。

 

2021年2月末現在も、相変わらずの混乱。というより、むしろますます変化球で増強し続ける恐るべしコロナ禍。一年経っても、イギリス、南ア、ブラジル型、次は一体どこが来るんだい?という状況。
2020年12月後半のクリスマス休暇前の時点では、「ワクチンを信用できないからできればやりたくない」派が主流だったフランスだが、年末からの大々的な政府キャンペーン&各医師会の重鎮がテレビで、「新型コロナウイルス感染症の現在ある唯一の打開策はワクチン以外にない!」との断言発表以来、フランスはとりあえずワクチンしよう派が逆転し大半となった。

これを受けて2021年一月末から、各自治体がワクチン接種体制を整えたのはいいが、地域保険庁(ARS)からのワクチン配配布が少な過ぎて、ある自治体では平均一日150人に接種する予定だったところが、1/5の30人しか打てないという。

2021年2月28日現在までの公式発表では、フランスは隣国に比べ、重症化のリスクが高い人々への接種率が最も高く、ワクチン接種を実施した平均年齢は72歳(ドイツ65歳、イタリア55歳)。特に、重症化の可能性が高いリスクがある老人ホーム等の施設で80%が接種を済ませたことにより、2週間来、80歳以上の集中治療感染者の平均年齢が低下しているというデータが出ている。
これまでに、75歳以上のフランス国民の1/4がファイザー・ビオテックかモデルナのワクチンを接種し、この数字は3月末までには75歳以上の国民の2/3になる予定だと言われている。covid-vaccin

とはいえ、もちろん、老人ホームに居住していてもワクチン接種の義務はない。
現在私が居住している自治体の老人ホームでは、2/3が接種済み、もしくは接種肯定派であるらしい。では、残りの1/3はどうなのだろう?
ただきちんとインフォームされていないのか、なんとなく否定派なのか、はっきり否定派なのか?そして、(あるなら)その理由は??

ちなみに、4月初旬以降は、65歳以上を対象としたワクチン接種が始まり、5月中旬には50歳以上に1回目の接種開始(併存疾病のリスクがある50~64歳・対象約240万人は、一般医によるアストラゼネカのワクチン接種が2月25日に開始済み)。

 

高齢者の「コロナワクチン、する?しない?」は、実は人生観、人生の終焉をどう迎えたいか感がガチに反映されてくるところではないかと思う。

私の周囲にいる、やらない派、無関心派、もうやった派…

 

一年前からいつか終わると思っていたら、まだ続いていたコロナの苦悩。
いつかは来る歳に、こんなウイルスがやって来たらどうする、どう考える、どう対応する、を考えて行きたいと思うこの頃です。

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