『バケモノの子』と卵かけご飯
日本での公開から一年遅れで『バケモノの子』、見た。
よかった!
つい二回続けてみちゃったアニメって初めてかも、ってくらい。
巨大な鯨が交差点をうねりながら横切っていくシーンは本当にありそうだー!と背筋がゾクッとした。
メルヴィルの『白鯨』さながらのクライマックスの巨大な鯨との闘い。
そしてハチャメチャな師匠の熊徹(くまてつ)が最後までかっこよ過ぎる!!
役所広司の声も凛々しすぎて素晴らしぃ。
九歳から学校行ったことなかった九太が成長してがんばって大学受験に挑戦、というのにはややムリがあるような気もしたが・・でもそこはロマンと希望溢れる映画の世界だし、私も一度も塾行かずに大学いけたしやればできるよなって。
人間のみに宿る闇が、動物のそれよりよほど深く暗いというのにもかなり説得力があった。
動物は理屈より本能優先だけど、人間はひねくれようと思ったらどこまでも暗くひねくれられるからなー。
単純でないところに味があるよで、単純な方が幸せになれるよで。
微妙だ。
とにかく全体的にイメージのスケールがデカイのがいい。
だけど話は身近、突拍子なようでありそうで。
動物が人間界のすぐ裏にあるバケモノの町・渋天街に住んでいると想像するだけでなんか楽しくなってくる。
しかもそこで武術に長けた妙に礼儀正しい猪さんが人間の子を自分のことして育てちゃってるし!
動物に育てられた人間の話は昔からあるけど、武術やってて礼儀正しく人徳(動徳?)があるお方に育てられた、ってのは史上初耳。
そういう方に育てられても闇を宿す人間のココロ。。やっぱ暗いわ・・
皆さん、子供がぐれたのは親のせい、と自分を責めるのはもう止めましょうね!!
ところで、ふと九太が嫌いだった卵かけご飯がどーの、って記事を読んでたら、TKGが若者に再ブーム、お洒落に略してTKG・・?・・!
TKGが卵かけご飯の略?!?
まじかいこりゃ!!
あまりのアホらしさに驚いた。
こんなベーシックにうまい超B級家庭料理がこんなネーミングで再流行するんだーって。
ネット検索してみたらもう大分前の2008年とかの記事だが、TKGのレシピも一杯出てくるではないか。どうせ私は浦島太郎なんだが、こんなもん自己流が一番に決まってんじゃん、と思いつつ、確かに豆腐を混ぜたりするのはうまそうだ。ちょっと真似してみたいぞ。
しかし、「海外の卵では必ず腹壊すので止めるように」と注意が書いてあるサイトがあったが、私は海外の卵で腹を壊したことはないぞ。まぁフランスは熱帯地域ではないが。
それにしても、成長した九太は一体無事大学生になれたのか、それとも獣の世界に戻ったのだか。
『おおかみこどもの雨と雪』の雨と顔がおんなじなせいで、つい九太も狼男になった気がするのは私だけか?